IUU漁業対策プロジェクト

世界および日本における取組み

各国ではIUU漁業対策に向けた様々な取組みが行われており、特に水産物の輸入量が多いEUや米国では先進的な取組みを行っています。

<EUの取組み>

  • 2010年よりIUU規制を制度化
  • EU域内産の水産物のトレーサビリティを強化するとともに、輸入水産物には漁業国の認定を受けた漁獲証明書の添付を義務付けてIUU水産物の輸入を排除
  • 国内で適切なIUU漁業対策を行っていないと認められる国をイエローカードに指定して改善措置を協議。改善が認められない場合はレッドカードに指定して水産物の輸入を拒否
  • EUのIUU政策は水揚げ・原産地から食卓まで一貫して水産物の流通の過程を追跡できなければならないとの考えのもと動いており、EUの加盟国だけでなく、第三国に対しても適用される

<米国の取組み>

  • 2014年にIUU漁業対策に関する大統領タスクフォースを設置、2015年に「行動計画」を制定し、IUU漁業取締に向けた国内連携の拡大、法執行力の強化、輸入される水産物のトレーサビリティプログラムの開発等を定める
  • 2016年12月に海洋大気庁による水産物輸入監視制度(SIMP:Seafood Import Monitoring Program)を制定する最終規則を発表
  • 2018年1月より一部の魚種(計13種)を対象に水産物輸入監視制度を施行

<日本の取組み>

日本は、2017年6月に違法漁業防止寄港国措置協定(PSMA:Port State Measures Agreement)に加入しました。本協定はIUU漁業対策の一環として、入港する漁船の検査などの寄港国による措置を定めたもので、2016年6月に発効され、締約国は2017年5月の時点で45カ国1機関(米国、EU、豪、NZ、韓国等)です。このほか、IUU水産物の輸入を防止するために、日本では次のような措置を定めています。

  • 冷凍マグロ(クロマグロ、ミナミマグロ、メバチマグロ、メカジキ)の輸入は水産庁による事前確認が定められており、IUU指定国からのマグロ、IUU漁船が漁獲したマグロ、正規登録されていない漁船が漁獲したマグロ、漁獲証明書が付されていないクロマグロ等は輸入禁止
  • 南極地域のメロの輸入は漁獲証明が義務付けられ、IUU漁船が漁獲したメロの輸入は禁止
  • カニの輸入は、ロシアとの二国間協定に基づき、ロシア政府発行の証明または原産地証明の義務付け

一方で、上記の対象以外の水産物については、市場への流通を防止するための制度は講じられておらず、今後、より包括的にIUU漁業の規制を強化することが課題として挙げられます。

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