IUU漁業対策プロジェクト

世界の水産資源の現状とIUU漁業の脅威

現在、私たちが普段、何気なく口にしているマグロやイカなどの魚介類は枯渇の危機にさらされています。
世界の水産資源の資源量についてみると、1974年~2011年の37年間で資源量に余裕のある水産資源は年々減っており、持続が難しい(=枯渇の危機にさらされている)水産資源が年々増加しています。

その原因の一つとして、「乱獲」や「獲りすぎ」の問題があります。IUU漁業はこうした乱獲を防止するために定められたルールに反して行われるため、持続的な漁業に対する最も大きな脅威であり、持続可能な漁業の実施に欠かせない資源量評価の信頼性及び有効性を損ねます。このため、水産資源の回復に向けて不可欠な取組みとして、IUU漁業に対する規制の強化が世界的に注目を浴びています。

また、IUU漁業は資源の枯渇だけではなく、漁業者にとっても大きな脅威をもたらしています。IUU漁業は世界で年間1,100~2,600万トンの漁業資源を水揚げしていると推定されており、その金銭的価値は、毎年100~235億USドルと推計されています。これを日本円に換算すると1兆1,400億円~2兆6,800億円と推定され、この金額は日本の年間漁業生産額とほぼ同等の規模にあります。適切な漁業を行う漁業者にとっては、漁獲量が減るだけでなく、安価な水産資源の流通によって収入の減少に大きな打撃を与えることも懸念されます。

IUU漁業に関する認知度はまだ高くはありませんが、この問題の重要性について多くの方々へ周知し、必要な取組について考えるきっかけを作ることが、将来にわたる水産資源の有効利用や、日本の漁業の活性化にも繋がると考えます。

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